鍼は痛くない様に打つもの、その技術

鍼灸治療を受けたことがない方は当然の如く「鍼は痛いもの」な印象をもたれているようです。
しかし、結論からいうと「鍼は痛くない」が基本です。
その理由を説明します。

痛覚神経より早く

日本の鍼灸(中国鍼は別です)は鍼を打つ際に「鍼管」という筒を用います。
この中に鍼を入れてツボに当てた状態で鍼の頭を叩き鍼を皮膚に打ちます。

この鍼管は鍼の頭を叩いた際に一瞬鍼を「たわませる」効果があります。
そしてその次の瞬間「ぴゅん!」と皮膚に向かって高速で移動し刺さるんです。

①で鍼の頭を叩き鍼をたわませ、②で皮膚に刺さります。

このやり方だと痛みがありません。
なぜなら「痛覚神経の反射速度より鍼が皮膚を通過する速度の方が早い」からです。

ただ指を伸ばすより、でこぴんのようにタメを取った方が早いです。
その現象を鍼管で作っているのです。

つまり「早く刺せば痛みはない」のです。